高齢者のディサービスで働いていたメンバーのつぶやきを紹介します。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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カラーボトルをサロンの自然光の入る明るいテーブルの上に置いていると
毎日、利用者様がボトルを手に取る。

先ず、「綺麗ね〜これはなぁに?」から始まる。
そわそわ落ち着かない人もボトルを見ると輝く笑顔になる。
「好きな色を一本選んでみてください。」というと真っ直ぐな眼差しでボトルを見つめる。

その日、初めてカラーボトルの前で「幸せです」と、何回も言った人。
不穏になると、立ち上がり、食事も摂らず、声を荒げることもある人が、
美しい色のボトルを見て、好きな色を選んで、幸せだとおっしゃった。
その日は、カラーボトルを前にご機嫌で食事を摂れ、穏やかに過ごす事ができた。
帰宅願望が強く、皆と一緒にアクティビティを楽しむ事が出来ない彼女。寄り添いながら、昔話を聴く日々。
毎日、12色のカラーボトルと共に利用者様の笑顔を見られることは、私にとってもこの上ない喜びでした。

認知症でも様々な症状の出方がある。
「色」を見るだけで、選ぶことが出来ない人もいる。
美しい色を見て、綺麗だと感じる心。
眺めて心が穏やかになり、笑顔になれる。
難しいことは何も要らない。
カラーセラピーって、そういうことなのですね。

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